季の移ろい

何時しか桜が八重咲きに替って、一段と色濃く城ガ山を彩って膨らんで見えます。緑の桜ももうすぐ咲きそう!
 
 今、八尾では建築ラッシュ、暦の佳い日には何処かで槌音が快い音を響かせています。棟上げの音でしょうね。
これは、下水道工事が進んでいる為に、改築や建て直しなどに迫られてるからなんです。古い町ですからなかなか大変な事、だから、完全に町中が水洗トイレになる迄もう少し待っててください、これも文化改革だと思って(笑)!
 
 この春私の身近で37年の短い命が幕を引く出来事がありました。
その代わりってことも無いんでしょうけど、新しい命も授かりました。
その若者は、おわら、曳き山をこよなく愛して、葬送に仲間のおわら、曳き山演奏で旅立ちました。
この町では、過去それなりの貢献がないと演奏で送られるなんて事滅多にないんですけど、若い仲間の善意だったんでしょうね。
それはそれは、胸に染み入る悲しい葬送曲でした。
おわら節って、結婚式になくてはならないものなんですが、こうして、お葬式に聞くとこれが又、なんと悲しく聞こえるものでしょう。不思議な音楽(?)です、おわらって。
 
 その若者は4月に生まれ、4月に逝きました。 桜の花の盛りに。
この歳になって、改めて生きてる事の意義、時間、考えさせられました。
ボランティアで外国へ行くのもいい、金儲けに徹するもいい、でも、生命を自分で管理出来なきゃ水の泡!
花が綺麗、風が匂う、水が光る、み〜んな生きてるから感じるもの。
今年の風の盆に来町出来るチャンスが与えられたら、そんな事も少し思いの中に入れて鑑賞されては如何?
37年しか生きられなかった若者の分も噛み締めて、一期一会を大切に。

 先日この町に二つの建物がオープン、先ず、曳き山会館の後ろに増館、もう一つ、桐谷集落に化石会館が。
楽しみが増えましたよ〜!

 「 大寺の 大屋根に降る 落花かな 」

正子(2004.4.19)

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