卯の花

此の頃すっかり見かけなくなったもの、鯉幟。
私の子供達の小さい頃は2階の廊下の窓を開けると、一軒おいてお隣の男の子の鯉幟が、さも、男だ!と言わんばかりに悠然と泳いでいたものだったのに。
わりとオトナシイと思っていた下の娘が「ワタチもコイボボビがホチイ!!」と。
鯉幟が言えなくて、コイボボビ。
あまりしつっこく求めるもんだから、母(お祖母ちゃん)が買ってやれば?なんて言い出す始末でとても困ったものでした。

 今、孫に買ってやりたくっても親が・・・ね〜〜、ハ〜〜〜!
きっと、お雛様でもこんな寂しい話題がジジ、ババで交わされてるのでは?

 連休がすんで城ヶ山へ、グリーンのシャワーを浴びながら、満開の躑躅、ピンクの谷ウツギ、草叢には蕨の伸びたの(伸びなきゃ目に入らない)、吉井勇の歌碑や虚子の句碑、我が師の巨籟句碑が人気の無い静かな緑陰に埋もれています。
朝早くには、犬の散歩やウォーキングの方々で結構賑わっていますが。

 これからは、城ヶ山ばかりじゃなく、八尾の名の如く八つの谷、八つの道に沿って卯の花が車に触れんばかりに咲き崩れて、これぞ初夏!って九十九折れの山道を楽しませてくれます。

 そうこうしてるうちに、蛍の便りもすぐですね。
今年の風の盆は今迄とは少し違った動きが聞こえていますが、地元民はぜ〜んぜん変わって無いんだけど、外部からの動きが大きく変わるものだから、それに合わせて変えざるを得無いんでしょう。
このヒナビタ?八尾気質を持ちつつ、新しい波をどう泳ぎ渡れば良いのか、本当に八尾を好きでいらっしゃる皆さんの気持ちに期待するしかないわね〜〜。


 「 鉾杉の 高きに群るる 夏の蝶 」
正子(2004.5.20)

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