峠の釜飯。

咲き誇っていた桜もすっかり葉桜に、代わってツツジが今を盛りと咲き盛っています。
遠山では新緑と言うより、未だ芽吹きの緑の段階で、緑百態の言葉のとおり色んな軟らかい緑色が目に優しい八尾の山々です。
ゴールデンウイークには遠方から近郊から懐かしいお顔がカウンターに並び、漸く今年も始動したなって大変活力を頂きました、お疲れサマでした。

我々も遅ればせながら代休をと、日曜日(5月9日)に信州松代へ出かけました。
真田氏の城址をユックリ堪能してお昼も済ませて、さて、午後から別所温泉へ北向観音をお参りにと思った矢先、近所からの電話。
犬が自由散策してると。
朝シッカリとつないで来たのに、近所迷惑になったら大変と、そのまますっ飛んで帰りました。
車をターンしようと広い駐車場に入った所が、かの懐かしい「おぎのやの釜飯」のお店の前。
これは買わずに帰れない、釜飯五個買って真っ直ぐ家路に着いたのでした。

昨今鉄道マニアが色々と賑やかですが、我々の若い時は鉄道しか東京への手段はなく、特に帰りにはお土産に必ず、横川の釜飯を買ったものでした。
だから長野新幹線が出来た時、真っ先に釜飯が無くなるってガックリしたものでした。
ドライブインで買う「峠の釜飯」はチト複雑なものがありますが、何はともあれ、あのお釜は変わりなく懐かしい姿を留めています。
昔、短い停車時間にホームへ走り出て何個か買い込んでオツリを貰うのに発車しないかとヒヤヒヤした思い出が蘇ってきました。
そんな事など話しながら夕飯は勿論釜飯を抱えて食べました。 ま、馬鹿犬のお陰でこれも何かの縁かなと。

藤の花が美しく咲いています。
イイ匂いがするんですね〜。
そうそう、北吉旅館の前の牡丹が誇らしげに咲いています。いかにもかっての料亭を連想させるかのように。とっても華やかで雰囲気満点、花の命ははかないから見に来るんだったら早目に。
この頃の八尾はな〜〜んにも無いんだけど、見るからに「よそもん」と思われる人達が朝早くからワッペン付けてウロウロ。
ご苦労様なことです。
七月には演技発表会、それまでは静かな街です。


「 手を伸ばし 藤房に触れ 風に触れ 」

正子(2010.5.12)
戻る