風の盆とは
遠くから近くから沢山のご来客有難う御座いました。
近年稀に見る悪天候の三日間、しかも降るでもない晴れるでもない、とっても気まぐれな空模様なのに八尾の空だけ何とか行事が出来たとは、やはり、皆さんの気持ちが天に通じたのでしょう。
相変わらず、観たとか、観られんとか、毎年の事ながらウンザリする苦情は沢山捨てて行かれましたものの、心ある観光客の方が圧倒的に多くなって、漸くおわらの楽しみ方が浸透したかな〜って勝手に納得する面も。
今年の最後のお客さんのチョッといい話。
3日の夜8時過ぎ、例によってやる気の無い私は店の前の床机に掛けて道行人をボーっとウオッチングー!
そこへ2人連れの女性、何処行ってもやってないけど?っていつものヤツ。
私もいつもの様に意地悪く
「こんな雨降りはな〜〜んもやってないよ、え?昨日も来たの?
だったら早くホテルへ帰ってお風呂に入って寝たら?」
やる気の無い私は早く明日香から離れて欲しい一心で剃らそう剃らそうと、ところが店の中を見るとボックス席が空いてるではないか!
それに、年の頃なら私とチョボチョボ、気の毒な〜って気がむらむらと、で、良かったら中へどうぞって。
そういう訳で客になった2人、常連カウンター客に、ここぞとばかりママなる私の意地悪振りを言うわ言うわ、店中疲れた空気が充満してたのに快い笑いで充満。
常連さん達は、流石の私よりも上手だと、彼女達に軍配をあげました。
そのやりとりがとっても楽しく、3日間の総仕上げ、気持ちよく閉店の運びに。
又来年来るって言うから、来年の命は約束できないよって見送りました。
後々までこのお客さんの話で心がほっとする〆のはなし。
風の盆ってなんだろう?
禄に顔も見ないで接客してきたけど、ほんとはこんな客相手が私には望ましい形なのにと70歳の風の盆は終わりました。
ほんとに沢山の来客、有難う御座いました。
来年も元気でお逢い出来る事を願いつつ、今は只疲れとの戦い中です。
月末には又逢えるといいですね、その時まで元気回復に努めます。
「 人去りて 坂町占める 虫の声 」
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