ゆっくりの秋

一年で一番忙しく、生きてる実感を一番体験できる9月が駆け足で流れて行ってしまった。

8月20日から風の盆の助走、疲れのピークが本番、ホッと一息、どれだけ儲かったかな〜って振り返る間もなく月見のおわら。
全部終わったらもう10月になっていました。
金木犀の匂いに包まれて、連日寝不足だった分、取り戻そうと早寝遅起きに勤しんでいます。
風の盆に懲りずに月見のおわらにまで御精勤の方々、本当にご苦労様、そして有難う御座いました。

その後、時々マップを持った人が歩いていますが、誰もが「静かなまちですね〜」だって。
そりゃそーだわ、おわら以外何があるよ! ね〜、此処観光地じゃないんだよ、観光行事があるんだよ、その違いわかるかな〜?
なんて、幾つになっても憎まれ口をたたいて老体を鼓舞しています。
そうそう、月見のおわらの時。
70代後半のオバちゃん独り旅

「ここ富山県?この街なんて読むの?ハチオ?」

だって。
思わず、何しに来たん?ってつぶやいていました。
それでも心を込めてコーヒーたてています、ハイ。

隣の柿の木が葉っぱの下から柿色をした柿の実を沢山覗かせています。
柿の木って私には、とっても季節を感じる大切な木(他所様のものなのに)。
春は芽吹きがとっても可愛い、柿芽吹く、 夏、柿若葉、  秋は実が色付いて、ホントに有難い、俳句のネタにはもってこいの題材。
おまけにもう少しすると柿の実のお裾分けまであるので、少々の柿落ち葉は我慢我慢。

遅くまで残暑に振り回された今年、でも、漸く秋らしくなって来ました。
第2週の連休は「坂の町アート展」、芸術ですぞ。
上新町だけの企画だと思いますが、その昔の多くの職人の残した仕事道具とか、作品とかを一堂に集めて展示する計画があるようです。
小規模のコンサートとかお茶を頂いたりとか、係りの方達が準備中。

日中は未だ気温の高い時もありますが、朝夕は確実に秋の色の町なかです。
今度はゆっくりと散策のつもりで秋の坂町へ来て見ませんか。
アート展が済んだら本当に冬眠に入ります。


「 鳴く虫の 夜毎に声の 弱まれり  」

正子(2013.10.3)
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