千の風になって

灼熱地獄から漸く、ホントにようやく逃れたって実感が。
此処は只今盂蘭盆会の時期、灼熱の中お墓の掃除に励んだ甲斐有って気持よく涼しい墓参が、何処のお宅も同じくだと思います。
古い家を預かっている者にとっては毎年の墓掃除も歳と共に大変な行事に、出来るうちは張り切って続けたいと願っていますが...。

先日、高橋治氏のお別れ会が金沢で行われました。
四校の同級生の方もいらっしゃったそうです。勿論、各界の偉〜〜い方達の献花がメーンでしょうけど。
時間と共に少しずつ亡くなられた事が胸に広がってきてはいるのですが、こういうイベントがあると、あ〜、この夏からはこの世の人じゃ無いんだっていう思いが本物になりつつあります。
先生に頂いた形あるもの、形の無いもの、整理しなきゃって、言い聞かせて今年の風の盆の近付く気配に慄いている今日この頃です。
きっと先生の心も八尾の空に向って出立準備中だと、勝手に思っています。

長く風の盆に触れていますと、色んな人との出逢いと別れが繰り返されます。
我が家でも30年余り通っていらした方が今年は無理だって、とっても淋しいものです。
親戚でも何でもない方との付き合いが、こんな風になるのかなって、歳を取るってこんな事なんですね〜。
でも、又新しい出会いも次々生まれてます、生きてる事の証でしょうか。
出来る限りささやかなお世話をさせて頂きながら元気を保っていたいものです。

もうすぐ1年で一番八尾が輝く時、準備に追われながら、何らかの都合で今年の風の盆に参加出来ない人や不幸にも亡くなられた人が自由にゆっくりと「千の風」に乗って是非いらっしゃる事を願っています。
いえ、きっと風の盆には逢えますよ、夢、幻...ですもの風の盆って。


 「 逝く夏や 旅人行き交ふ 石畳 」



正子(2015.8.15)
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